平成27年度 とくしま若者未来夢づくりセンター事業

とくしま若者フューチャーセッション03「アート&クリエイティブ×とくしま」レポート

更新日:2016/05/23


日時:平成28年1月31日(日)10:00〜16:30(9:30開場)
会場:旧牟岐小学校(海部郡牟岐町中村本村14)


若者の声を柔軟に施策に反映させるべく創設された「とくしま若者未来夢づくりセンター」。

徳島を元気にするための身近な課題について、若者が未来志向で対話することにより課題解決のための新しい視点や手法を生み出す場として活用します。
9月に開催された第一回目は「スポーツでとくしまを盛り上げる」をテーマに徳島市内で、第二回目は「フード(食)でとくしまを盛り上げる」をテーマに脇町で、高校生をはじめとする若者を中心にたくさんの素敵なアイデアが生まれました。今回の第三弾は、牟岐町にて「アート&クリエイティブでとくしまを盛り上げる」がテーマ。どんなアイデアが出てきたのでしょう?

【自己紹介】

まずは自己紹介。
参加者は、名前、住所、所属、好きなアートを書いた紙を持ち、何もしゃべらずに会場を歩き回ります。話したことがない方同士で4人の組をつくり、各組毎にテーブルにつき、一人ずつ自己紹介をします。

【ゲストトーク】

みんなのことが少し分かり、場が打ち解けてきたところでゲストトークに。
まずは、牟岐町出身、在住のご当地イラストレーターJ子さん。作品を作り始めたきっかけや、これまで製作した作品、そして今製作している作品のことをお話いただきました。実際に作品も何点か持ってきて展示してくださっていたので、参加者のみなさんも日頃なかなか見ることができない原画を興味津々で鑑賞していました。

2人目のゲストは、建築家で京都市立芸術大学講師でもある坂東幸輔さん。大学生の頃はかっこいい建築物を設計することを考えていたけれど、地域と関わったりハーバード大学でいろんなことを学んでいく中で、古いものを活かしながら未来へつなげることを活動の主軸にしていきたいと考えへシフトしていったそうです。現在、進行中の牟岐町出羽島の古民家改修も、島の町並みを活かしながら古民家が島民と外部の人の交流の場になればと考えられているそうです。建築って家を建てるだけでなく、地域の未来も作ることができる可能性を持っているんですね。

3人目は、美波町のIT企業「あわえ」の現地責任者・山下拓未さん。Webデザイン業務を基本としながら、若者の人材育成事業、飲食店の経営事業などをされています。東京は華やかで憧れの地だったけれど、田舎の自然と人の魅力で自分自身が元気になると感じ、美波町に移住された山下さん。田舎には都会の悩みを癒す力があるので、都会の課題を田舎で解決することができるという信念のもと活動を展開されているご様子をお話しくださいました。

4人目は海陽町の縫製会社・株式会社トータスの永原レキさん。サーファーとして国内外を転々とし、戻ってきた故郷で藍の魅力に触れ、自分の役割はサーフィンで培った縁で藍や地域の魅力を日本、世界に発信していくことだと決心されたそうです。藍の栽培から染め、縫製まで一貫して行う過程と、環境や身体に優しい衣料品づくりへのこだわりを熱くお話してくださいました。

最後は、都市計画がご専門の四国大学経済上法学部講師の福島 明子さん。町をデザインするというのは、見た目だけでなくその町でどのような生活や暮らしを想像するかが大事だとお話してくださいました。また、町に住むそれぞれの能力や気持ちが人を元気にして町を元気にする、つまりみんなが町づくりの一員なので自分で限界を作らずチャレンジしてほしい、と参加者にメッセージを送られました。

【ワールドカフェ】

ゲストのみなさんの刺激的なお話を聞いたあとは、「ワールドカフェ」というカフェのようなリラックスした空間で話をするプログラム。今回ご参加いただいたみなさんご自身のお考えを話してもらいました。参加者はゲストのみなさんも含めてこれまで話をしていない方で4人グループを作り、「アートやクリエイティブの力で徳島をもっと素敵にするには?」というテーマの元、話し合いを行っていただき、出てきた意見を模造紙に記入していただきました。

20分後、各グループの中で1人はそのままの席に座り、それ以外の3人は他のテーブルに映ります。残った人は先の話し合いで出た内容を新しく来た3人に説明し、その同じテーマで話し合い模造紙に記入しました。

【ワールドカフェ結果共有】

昼食後は、午前中に書いた模造紙をみんなで見て回り、その後、気になるアイデアに対しての質疑応答をしたしました。
取り敢えず、藍を広める効果的方法として「人を藍に染める」という強烈なインパクトのあるアイデアから、県庁や高校のすべての制服を自分たちの手によって藍で染めた制服にするという意見まで、たくさんのユニークな意見がでました。

【アイデアセッション】

「ワールドカフェ」で、アートで地域を素敵にするアイデアがたくさん湧いてきたところで、今日の集大成・アイデアセッションに移ります。

3

参加者はそれぞれが考える「アートやクリエイティブでとくしまを盛り上げる具体的」アイデアをA4用紙に書き、それと共通するアイデアや、興味を持ったアイデアの人とグループを作り話し合いを行います。

そして、チームとしてのアイデアを一枚の模造紙にまとめ、最終プレゼンテーションへの準備をします。

【アクションアイデア発表会】

さて、どんなアイデアがでてきたのでしょうか?
それぞれに発表してもらいました。


・商店街の空き店舗を高校生が製作した藍染め商品の製作販売、高校生レストランなどに活用する「まちなか高校×アトリエ」というアイデアを提案した「東京ばっか言うんじゃねぇぞ!」チーム。

・国内でも少ない汽車しか走っていないという点を活かし、汽車の車体から広告まで徳島の魅力で埋めるなどのアイデアを提案した「郷土愛を深める4つの方法」チーム。など、面白いアイデアばかり!

【みんなで投票タイム】

みんなの発表を聞いて、良かったと思うチームのアイデアにそれぞれポイントを入れていきます。

さて、結果はどうなったでしょうか!

結果は、……

同率2位が2組!

まず1組目、「Terrace Island」!
若手アーティスト男女7人が牟岐町の出羽島に滞在し作品を制作する。参加者同士や島民との関わり、作品制作の様子など彼らの日常を撮影し、映像化するというアイデアを発表しました。制作された作品は島の空き家に展示。人気番組「テラスハウス」のパロディという若者らしく且つ実現可能性もしっかり考えられたアイデアでした。

同率2位2組目!!
「Awsome BLUE」!

徳島の藍を世界にPRし、日本に逆輸入することで国内での藍の価値をより高めることを考えたのがこのチーム。衣料品だけでなく家具や食べ物など、衣食住を藍でプロデュースしてパリコレに売り込むアイデアを発表しました。パリコレに出展することで、藍のブランド力向上と、藍=徳島というイメージをつくっていくことを目標にしました。

そして1位は!!
「アトリエハウス」!

廃校を活用したアーティスト専門ゲストハウスを作ろうというアイデアです。美術室では絵画やマンガ、音楽室ではミュージシャンなど、教室を活用した各種工房を設置し、滞在製作を可能とし、文化祭で作品を発表する、という元学校という持ち味を活かした案です。
徳島で年々増えている空き校舎がこんな風に生まれ変わったら本当に素敵ですよね。

アート&クリエイティブという幅広く少し難しいテーマでしたが、みなさんユニークで素敵なアイデアをたくさん出以上、上位3チームは、2月に開催される「とくしま若者フューチャーセッション」最終回でも集まっていただいた方々を前にプレゼンテーションしてもらいます。

今回も、「アート&クリエイティブ」でとくしまを盛り上げようと、高校生から社会人の方々まで、いろんな方が一緒に徳島の未来について考える良い機会の場となりました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!

とくしま若者未来夢づくりセンター事務局
(一般社団法人 しこくソーシャルデザインラボ)
〒770-0865 徳島県徳島市南末広町1-43

Tel: 088-635-6162
Email:info★459design.jp
※上記の「★」記号を「@」記号に置き換えて下さい。

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