平成27年度 学び合い育て合う青少年啓発事業

グッドネット未来会議01レポート

更新日:2016/05/23


日時:平成28年2月13日(土)10:00〜17:00(9:30開場)
会場:とくぎんトモニプラザ(〒775-0851 徳島市徳島町城内2番地1)


スマートフォンやインターネット接続機能を備えた携帯ゲーム機などの普及により、「ネットいじめ」や「ネット依存」、「コミュニティサイトに起因する犯罪被害」など、インターネット利用に起因する問題や、犯罪が次々と発生するなど、近年の青少年を取り巻くインターネット環境は深刻な状況にあります。そこで、青少年自身が、スマートフォンやインターネットの現状と課題を学び、アイデアを出し合いながら、有効な啓発資料を作成することで、青少年の健全育成を図るとともに、広く県内全域に啓発の輪を拡げていきます。

 今回の「グッドネット未来会議01」では、若者自身がスマートフォンやインターネットの現状と課題を学び、啓発動画完成に向けアイデアを出し合いました!

 さて、どんな1日になったのでしょうか。

【自己紹介】

まずは自己紹介。
参加者は、名前、住所、所属、あなたにとってインターネットとは?を書いた紙を持ち、何もしゃべらずに会場を歩きます。話したことのない者同士で4人1組を作りテーブルにつき、一人づつ自己紹介をします。

【グッドネット未来動画紹介(3分動画) 製作者インタビュー】

次に、2つの啓発動画を鑑賞。
動画の主役は「すだちくん」やお笑いコンビの「セカンドストーリー」。
セカンドストーリー

動画作成メンバーの長谷川加奈さん(セカンドストーリー)は、「若者が感じる“スマホあるある”やSNSでのコミュニケーションの難しさを表現しました。」と動画で伝えたい事を説明してくれました。

【グッドネット未来動画紹介(3分動画) 製作者インタビュー】

次に、2つの啓発動画を鑑賞。

動画の主役は「すだちくん」やお笑いコンビの「セカンドストーリー」。
動画作成メンバーの長谷川加奈さん(セカンドストーリー)は、「若者が感じる“スマホあるある”やSNSでのコミュニケーションの難しさを表現しました。」と動画で伝えたい事を説明してくれました。

【グループダイアローグ】

ファシリテーターの南部真也さんから「インターネット依存」や「ネット利用の低年齢化」などネット問題の現状と、インターネットやSNSのメリット・デメリットについてお話いただいた後、4人のグループに分かれて「現在のインターネットの利用について」をテーマに話合いが行われました。

参加者からは「使用者自身が、個々に、トラブルを招かないように気をつける必要がある」と意見が出ました。

【講演】

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静岡大学の塩田真吾先生より「楽しいネットコミュニケーションを考えよう!~自分ごととして学ぶネットリテラシー教育」と題して講演を行っていただきました。

メッセージアプリ(LINEなど)の使用率が小学5~6年生では3割、中学生では6割、高校生では9割以上と既に一般的なコミュニケーションツールになっていることが分かりました。それに伴いコミュニケーションエラーも増えており、人と自分の価値観が違うことに気付かずにコミュニケーションを取ることが1つの原因としてあげられるそうです。塩田先生のアンケートによると回答者の7割がトラブルやコミュニケーションミスは「特に何も起きていない」と回答しており、知らず知らずに相手に迷惑をかけている可能性があるようです。また、教師より生徒の方がネット知識が豊富なため、学校がコミュニケーションエラーにならない方法を教えることができていないという現状があるそうです。

講演の中では、塩田先生とLINE株式会社が共同開発されたカードを利用して、簡単なワークショップを行いました。
何気ない日常の中で撮影された5つの写真を「SNSにそのままUPしていいか?」「UPする場合、何か気を付けることはないか」というテーマをグループで話し合いました。
参加者たちはそれぞれの価値観が違うことにより、その中でどのようなコミュニケーションエラーが発生するかを体験するとともに、その発生のプロセスに気づくことができたようです。

参加者からは『LINE株式会社のような民間企業が提供するサービスの問題を解消するようなワークショップを作成しても、いずれ陳腐化すると思うが、どのように対処しているか?』という質問があり、塩田先生より『サービスは陳腐化するが、コミュニケーションエラーの原因はサービスが変わっても普遍的なものが多い、その点を意識してワークショップや教材を作成するようにしている』とお答えいただきました。

【オリエンテーション】


昼休みを挟み、午前中とは違うグループで午後はスタート!

塩田先生おすすめの「ペーパータワー」というゲームで、まずはアイスブレイク。A4サイズの紙を自由に折り曲げながら、より高く積み上げるというゲームでしたが、身長に近い高さまで積み上げるグループも出て、大いに場が盛り上がりました。

【LINE ワークショップ「楽しいコミュニケーションを考えよう!」】

参加者同士打ち明けたところで、次は、カードを使用したワークショップです。

写真やイラスト付きのカードを利用し、どの写真を SNS に投稿するか、または投稿する際にどの点に気を付けるかをグループで話し合いました。

グループによって、『位置情報を削除する』『SNSに投稿する際に写っているメンバーに確認する』などさまざまな意見がでていました。

ワークショップをふりかえり塩田先生からSNS やインターネットが全て駄目という判断や良いという一方的な結論に至らせるのではなく、何が駄目なのか、良いのか考えてみるところに気付きのポイントがあると教えてくださりました。

【グッドネット未来動画」制作ワークショップ】

休憩をはさんで、午前中にみた2つの動画を再度鑑賞。

どの点を改善すればいいのか、どうすれば効果的な動画になるのか、グループで話し合い、その後、どういったアイデアがでたのか発表をしてもらいました。

〔出たアイデア〕

  • 映像表現について(スピード感がほしい、音楽を入れてテンポよくしたらどうか等)
  • 出演者の演技について(もっと大げさにしたらどうか等)
  • 映像技術について(カメラワークの工夫等)

【「グッドネット未来教室」デザインワークショップ】


このワークショップでは、動画をつかった「未来教室」の授業アイデアをグループで出し合ってもらいました。
2つの動画を「中高大学生向け」「保護者向け」とターゲットを分け、どのように有効な授業ができるか考えてもらいました。

【授業アイデア発表会】


そして、グループごとに発表です!

〔出たアイデア〕

≪中高大学生向け≫

  • 動画を見た後に、ネットコミュニケーションが良いか、リアルコミュニケーションが良いか、学生にいつもの生活の中での場面ごとに、クラスメイトと意見の違いを出し合い、双方の価値観の違いを明確にする。

≪保護者向け≫

  • 2つの動画についてそれぞれ考え、体験してみるワークショップを実施し、コミュニケーションエラーや子供と親の価値観の違いを認識する。
  • インターネットが悪ではなく、家庭内で上手に利用するためのルール作りや運用方法について話し合うワークショップを実施し、家庭に持ち帰れるルールを作る。

【全体まとめ】

若者世代から教育関係者や保護者など幅広い方々と、ネットコミュニケーションやインターネットとの賢いつき合い方について、改めて考えてみる良い機会の場となりました。

参加者からは、『ネットやSNSについて考え直す良いチャンスになりました』、『グループでのアイデア出しは面白い!』、『カードを使った学習だと頭が柔らかくなり、楽しく学べました!』との感想をいただきました。

ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!

学び合い育て合う青少年啓発事業事務局
(一般社団法人 しこくソーシャルデザインラボ)
〒770-0865 徳島県徳島市南末広町1-43

Tel: 088-635-6162
Email:info★459design.jp
※上記の「★」記号を「@」記号に置き換えて下さい。

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